その他

ビッグエイト性格判断

ビッグエイトとは

人のキャラは8つの要素で決まる。
①外向性
②神経症傾向(楽観的/悲観的)
③同調性
④共感性
⑤堅実性(自制力)
⑥経験への開放性(好奇心)
⑦知能
⑧外見

キャラは遺伝による影響が強く自分の意志で変えることはできない。一時的に自分に合わないキャラを演じることはできるけど、ものすごく疲れて長続きしない。
内向的な人は一時的に外向的な人を演じることはできるけど本当に外向的な人に離れないし、堅実性の低い人は継続的に努力を続けることはできない。

大切なことは自分のキャラとそれが自分の意志で変えられないということを自覚し、自分のキャラあった環境に身を置くこと。

環境と自分のキャラがマッチしている状態が「自己肯定感が高い」状態。

ビッグエイト

特徴関連する言葉(プラス) 関連する言葉(マイナス)
外向性/内向性興味関心が外界に向けられる傾向パリピ、社交的、刺激を求める、明るい根暗、消極的、強い刺激が苦手、暗い
神経症傾向(楽観的/悲観的)落ち込みやすいなど感情面・情緒面で不安定な傾向ず太い、鈍感力、利己的、エゴイスト、精神的に安定ストレス、不安、衝動的、利他的、精神的に不安定
同調性バランスを取り協調的な行動を取る傾向献身的、団体行動同調圧力
共感性相手に共感できるかおもいやり、やさしさ自分勝手、サイコ、冷淡
堅実性(誠実性)責任感があり勤勉で真面目な傾向まじめ、慎重、自制心、信頼飽きっぽい、あてにならない
経験への開放性知的、美的、文化的に新しい経験に開放的な傾向変化を好む、好奇心、リベラル、面白い伝統、保守、つまらない
知能IQ天才、自頭いいバカ、低能
外見性愛の対象として魅力的かイケメン、可愛い、魅力的ブス、ダサい

外向性

外向性とは「刺激に対する反応のばらつき」または「欲望へ向かうエンジンの出力のばらつき」のこと。外向的な人は刺激に対して鈍感で、欲望へ向かうエンジンの出力が大きく、内向的な人は逆に敏感で出力は小さい。

外向的な人は刺激に鈍感で満足するために強い刺激が必要。爆音でレーザーライトが交錯するナイトクラブやワンナイトラブ、ジェットコースター、激辛料理などが好きだったりする。不快な刺激に対しても鈍感なので、外向的な人は悪口言われても気にしない。

逆に内向的な人は刺激に対して敏感で、少しの刺激で満足できる。静かな図書館やカフェが好きで大人数が集まるパーティーや刺激の強い料理は苦手なことが多い。不快な刺激に対しても敏感なので、他人に悪口を言われるとすごく落ち込むし、他人からの評価を気にしやすい。

外向的な人→刺激に対して鈍感→強い刺激を求めアグレッシブに行動
内向的な人→刺激に対して敏感→弱い刺激で満足できるので控えめに行動


一般に「外向的だと成功する」と考えられているが、これは政治家や起業家、芸能人など目立つ職業と外向的な性格がマッチしているからそう見えてしまうサバイバルバイアス。弁護士や会計士、エンジニア、医師等の(目立たない)多くの職業で成功するには内向的な性格が有利。
鈍感な外向性の人が満足するにはより多くの刺激が必要になるので、ドラッグやセックスに依存してしまうことも内向的な人よりも多い。外向的な人が集まる政治家や芸能界で不倫がなくならないのもこのためだろう。

神経症傾向(楽観的/悲観的) 

神経症傾向とは「シュミレーションがネガティブに向かう傾向のばらつき」のこと。人は過去や未来に対して常にシミュレーションを行っている。未来に対してシミュレーションは「期待、不安」のこと。過去に対してのシミュレーションは「あの時〇〇していれば〇〇だったのに」のように「後悔」のこと。

シミュレーションにポジティブな予測をすることが楽観的、ネガティブな予測をすることが悲観的。楽観的な人はネガティブな事象の原因を他人のせいにし、悲観的な人は自分をせめ、一つの失敗から他の人生の領域まで推断する。楽観的な人は現実を自分に都合よく解釈するエゴイストであり、悲観的な人は現実を過度に自分で責任を引き受けようとする利他主義者。

人類は楽観視する傾向があり、神経症傾向の正規分布の偏差値40くらいが、実際の状況。例えば、自分の運転能力や株価の予想について人は実際よりも高く見積もりがち。悲観的な人は楽観主義バイアスから自由とも言えるので、課題に対しより正確な答えを導き出せる

防衛反応4F Fight, Flight, Freeze, Fawn….

人が不快なものと出会ったときの反応はエネルギー消費の少ない順に「フリーズ→逃走→闘争→死んだふり/媚びへつらい」となる。フリーズ~闘争までは交感神経の活性化によるもので心拍数が高くなる。胃の中のものを吐き出したり、失禁したりする死んだふりは、多くの捕食動物は死体を食べないから起こる反応で、これは副交感神経の活性化によるもの。なので心拍は逆に下がり、血圧も低下、気持ち悪くなったりもする。嫌な上司にあったときや、友達にいじめられたとき、フリーズ、逃走、闘争の反応ができなかった場合、副交感神経が活性化して、吐き気がしたり気持ち悪くなったりする。さらにその上司やいじめっこに媚びへつらうようにもなる。加害者に媚びへつらうことで被害を最小限にしようとしている。

同調性

同調性のパーソナリティとは「集団の圧力に対する反応のばらつき」のこと。同調性の高い人は組織に従順で、低い人は逆にはぐれモノとなる。自分の考えにそぐわなくても、組織の決定にすんなり従える人は同調性が高いといえる。

同調性のない個体は進化の過程で淘汰されてきたので同調整はベルカーブではなくロングテール(ベキ分布)する。

人はコミュニティに属していないと生きていけない。
自分が正しいコミュニティに属しているかセンサーがある。
アイデンティティとは、「自分が正しいコミュニティに所属している」という感覚。
人は正しいコミュニティに所属していないと死んでしまうので、コミュニティに自分を寄せようとする同調性が働く。

仲間外れはコミュニティから個人を排除する行為なので、仲間はずれにされた人の脳は物理的に殴られたと同じ反応を示す。

人はコミュニティから孤立したり孤立しそうになると、全力で対処しようとし、それ以外の認知機能は低下する。

一方で、アイデンティティを確立することは、誰かを排除することでしか達成できない。(俺達とあいつら)。なんで学校という伽藍に閉じ込められた学生は集団を「俺達」と「あいつら」に分け、誰かを排除することでコミュニティの境界をつくる「アイデンティティゲーム」に夢中になる。

コミュニティが確立すると、その内部でヒエラルキーが生まれる。(人間は授乳期間が他の動物よりも極端に長いので、子供は親や年上の兄弟に同調=服従する必要ある。そのため支配と服従によるヒエラルキーが人の本性となった。)

下のヒエラルキーと比較をするときは金銭的報酬を得たときと同じ脳の部位が活性化し、上のヒエラルキーと比較するときは身体的苦痛や金銭的損失を得たときと同じ脳の部位が活性化する。つまり下方比較は報酬、上方比較は損失。→他人の不幸は蜜の味。それが自分の上方ヒエラルキーの場合なおさら。

人は自分をコミュニティと一体化させると同時に、そのコミュニティの中でライバルより上位のヒエラルキーに位置しようとする。前者が「社会的な私」、後者が「個人としての私」。そして自分の所属するコミュニティは他のコミュニティより上位であろうとする。
リベラルな社会では「個人としての私」が重要視され「社会的な私」は気にしてはならないものとされる。

誰でも簡単に加入/脱退できるものはコミュニティにはなり得ない。国が一番強いコミュニティであるのは、国籍の変更が厳しく制限されているから。

同調性はベキ分布するので、大多数は同調性が高いが、極めて低い人もいる。そういう人は組織に属することができず、「偏屈」として社会の片隅に追いやられ、その存在が一般の人に映ることは少ない。

共感性

共感力とは「相手と感情を一致させる能力」であり、共感パーソナリティは「相手の気持ちを感じる能力のばらつき」。
一方メタライジングは相手の心を客観的に理解する能力。
相手が悲しいときに自分も悲しくなるのは共感で、相手が悲しい状況なのは理解できるけど、自分のメンタルに影響しないのはメンタライジング。

オキシトシン→アタッチメントの関係している。
テストステロン(男性ホルモンとも呼ばれる)→競争、攻撃性と結びつく。

テストステロンはオキシトシンの抑制効果がある。
女性ホルモンは逆にオキシトシンの分泌を後押しする。

なので一般的に女性のほうが共感力が高く、テレビドラマで泣け、男性のほうが競争が好きになる。テレビゲームやスポーツで熱狂するのは男が多い。

サイコは共感力が低く、メンタライジング能力が高い人(逆はアスペ。)
サイコは男性に多く、例えば悲劇に見舞われた人の話を聞いて、自分は悲しくならないけど、悲しい状況は理解できるという状態。
CEOや軍のトップはサイコが多く、組織全体のために、兵士を死地に送ったり、社員を解雇したりする必要がある。共感力が高い人は、解雇される社員の家族を思ってしまうので、重大な決断を論理的にできなくなる。

堅実性

「衝動を制御できる度合い」つまり自制心(GRITやり抜く力)のこと。物理的には報酬系の制御を司る前頭葉の機能性の違い。
堅実性の高い人は長期的な損得で今の行動を決めることができるが、低い人は眼の前の衝動を抑制できないのでギャンブル、アルコール、ドラック依存しがち。

堅実性の高い人は将来の価値(ADF)を高く見積もり、逆も然り。将来の価値を低く見積もる堅実性の低い人は、今が大切なので借金しがち。
借金大国アメリカ人の堅実性スコアは低い。

脳汁(ドーパミン)は競争に勝つと放出される(性愛競争に勝ち種を保存するための報酬作用)。堅実性の高い人は、将来のドーパミンのために現在の欲望を制御して長期間努力できる。

貧乏な家庭は将来が読めないので堅実性は低くなりがち。(思春期以降は70%が遺伝によるとされるが、それ以前は環境の要因も出る。)

「意志力は消耗する」
→マラソンは筋力を消費してずっと全力で走り続けることができないように、意志力をなにかの作業で消費すると、別の課題を与えられたときに意志力が使えなくなる。(自我消耗という)。ダイエットや依存症脱却が難しいのは、依存しないための意志力が徐々に消費されて使えなくなってしまうから。